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2016年7月7日木曜日

「萬御菓子誂処 樫舎」のカウンター席で*

昨年秋に新しく作られた「樫舎」さんのカウンター席。ご案内のチラシを大事に持っていたのですが、ようやく予約をすることができました。
「樫舎」のご主人がずっと望んでおられた「お客様の前でお菓子を作り 召し上がっていただくこと」がカタチになったカウンターでのお席。
当日は友人たちと大変楽しみに伺いました。
まず最初に、お干菓子と氷出しのお煎茶。次に2種類の上生菓子を目の前で作って下さいます。この時の飲み物はお薄と珈琲。最後に半生菓子の最中と焙じた立てのほうじ茶薄いめと濃いめで2杯。・・・という内容になっています。
ご主人のお話に夢中で、撮り忘れたり、お聞きした内容を思い出せなかったりもあるのですが、写真と共に少し当日のレポなどを・・・。
最初のお干菓子をいただいている時に、ご主人は本蕨粉を練り、熱いうちに餡を包んでおかれます。出来上がった蕨もちが常温に冷めるまでの間に、練りきりのきんとんを作られます。
備中白小豆と青森の山の芋。最高の素材を使い
今の季節の山法師の花に見立てたきんとんが出来上がりました。
お皿は奈良漆器、樽井禧酔たるい きすいさん作の椿皿。
お抹茶の美味しさも格別ですが、このきんとんの美味しいこと!
ふわふわ~っと、そして大変上品な甘さで口の中で溶けていく食感。
上生菓子、もう一つは先ほどの蕨もちを、珈琲でいただきました。
コーヒーカップなど陶器の器は赤膚焼き、大塩正人窯のもの。
この蕨もちは、きんとんのふわふわとは反対のもっちりとした味わい。中の餡子も美味しすぎます。
そして最後の半生菓子は最中!
この最中、実は製法にこだわりがあり、お皿などの上に置かずに手渡しで、作り立てを直ぐに食べないといけないのです。消費期限1分!
パリッとした口当たりの最中、おそらく人生の中で初めて食べた最高のお味です。(このためにリピートしたいくらい!)
最中と出された焙じ茶。
最初は馬上杯で薄い目をいただき、2杯目はお猪口で濃いめに淹れていただきました。器の赤膚焼きの奈良絵が可愛いね~という話から、こちらの絵付け師さんの作品を他にも見せていただき、四方山話の中で、カウンター席を作られたご主人のこだわりも聞かせていただきました。
「和菓子の味は畑に依存し、和菓子職人は食感を表現するだけ」
「厳選した素材にこだわり、最高の素材を畑で育ててもらっている」
「機械を一切使わず、すべて手仕事で作ったお菓子。手仕事なのに手をかけすぎると美味しくなくなる」・・・・等々のお話をうかがいました。
「畑を大切にしていきたいから、そういう想いを伝えていきたいから、こうしてお客様の目の前で作ってお伝えしているのです」と、和菓子職人の熱い想いを聞かせていただきました。

萬御菓子誂処 樫舎
カウンター席はご予約のみ(電話番号:0742-22-8899)
1時間半前後のコースになります。料金は税込2160円です。