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2016年6月30日木曜日

7月のお出かけ情報② ~寺社伝統行事


◇7/1 10:30〜 天理市氷室神社「献氷祭」
氷室神社は闘鶏つげの氷室といい、朝廷に氷を献上した地であります。氏子らが大勢集まり拝殿で献氷祭が行われます。
問合せ:0743-63-1001

◇7/1  日没〜21:00頃 氷室神社「氷献灯」 
問合せ:0742-23-7297

◇7/1~8/31 7:00~16:30 おふさ観音 風鈴まつり
問合せ: 0744-22-2212

◇7/2 11:00〜金峯山寺蔵王堂「半夏生・大般若転読法要
問合せ:0746-32-8371

◇7/2 13:00~20:00 往馬大社七夕銀河祭
問合せ: 0743-77-8001

◇7/2 丹生川上神社上社「七夕燈籠祭」
問合せ:0746-52-0733

◇7/2 20:00~ 信貴山朝護孫子寺信貴山燈火会」(雨天中止)
◇7/3 深夜3:00〜 信貴山朝護孫子寺毘沙門天王御出現大祭
問合せ:0745-72-2277

◇7/3 10:30~22:00 龍田大社「風鎮大祭 ふうちんたいさい
祭りの起源は約2100年前。第10代崇神天皇の御代、風水害・凶作・疫病を鎮めるために“風の神”を龍田大社にお祀りしました。以降、豊作を祈願し、丁重にお祭りが斎行されています。午前中は祝詞の奏上。午後には「風神太鼓」、地元氏子による「河内音頭」の奉納。
クライマックスには「風神花火」が打ち上げられ神賑行事が営まれます。(風神花火は21:00頃~ )
2011年に見学したブログ記事はこちらです。
問合せ: 0745-73-1138

◇7/3 10:00~ 霊山寺「解除会・茅の輪くぐり・象鼻杯」
問合せ:0742-45-0081

◇7/5 8:00〜 東大寺「俊乗忌」
鎌倉期の復興に尽力した俊乗房重源上人のご遠忌法要
法要終了後、俊乗堂が公開されます。(11:00~16:00)
問合せ:0742-22-5511

◇7/7 11:00~11:30 元興寺蛙石供養
大阪城の堀に有った淀君の霊が宿っていると言われる
蛙の形をしている自然石の供養。
問合せ:0742-23-1377

◇7/7 10:00〜 興福寺弁才天供
興福寺の弁才天は、窪弁才天と称し、弘法大師が天川の弁才天を勧請したと伝えられる。三重塔内に安置してある窪弁才天像は、世尊院からの客仏であるが、古様を伝える像である。
問合せ:0742-22-7755

◇7/7 大安寺弁才天夏祭り
問合せ:0742-61-6312

◇7/7 夕刻 法隆寺弁天会
問合せ:0745-75-2555

◇7/7 10:00~12:00 「奥田の蓮とり行事 」 
大和高田市大字奥田には、この日朝暁から多くの修験者が訪れ
捨篠池すてしのいけでは蓮とり船も出て蓮切りが行われます。
ここは、役小角の母、刀良売とらめが住んでいたところです。
役小角が産湯をつかったところともいわれる弁天神社の周囲の蓮池から清浄な蓮の花を特別に集め、蔵王権現にお供えします。
蓮切りが終わると、修験者達は、町内の行者堂、刀良売の墓、弁天神社などに蓮華を献じ、古式にのっとり採燈大護摩供を行ったのち、吉野山へ向かって出発します。
場所 : 大和高田市大字奥田
交通 :近鉄大和高田駅下車、無料臨時バス運行
問合わせ:0745-53-8200(大和高田市文化振興課)

◇7/7  金峯山寺蔵王堂「蓮華会・蛙飛び
※蛙飛び行事は16:00頃
大和高田市奥田・弁天池の蓮の花を蔵王権現に供える法会。
・大青蛙を乗せた太鼓台が竹林院前を12:30出発
・蓮華会内法要:15:30ごろ
・蛙飛び行事 :16:00ごろ
・採灯大護摩供:17:00ごろ
問合せ: 07463-2-8371

◇7/7 19:00〜 薬師寺「弁天祭」
問合せ:0742-33-6001

◇7/7 棚機神社「棚機祭り」
「タナバタサン」の地は、有志による保存会が結成され、平成4年に棚機神社として祭祀が復活しました。7/7、この棚機神社において「七夕祭り」がささや かに営まれています。岩橋山を背に、大和平野を見下ろす傾斜地に静かに鎮座する神社ですが、この日は笹飾りで華やかに彩られます。
問合せ:0745-48-2811

◇7/7 地福寺「れんげ祭」
問合せ:07472-2-4476

◇7/8・7/9・7/10  喜光寺「暁天講座」 
問合せ: 0742-45-4630

◇7/9~7/11 奈良豆比古神社「花摘祭」
問合せ:0742-23-1025

◇7/10 9:00~12:00 阿日寺「恵心忌大法要」
問合せ:0745-76-5561

◇7/13 18:00〜八坂神社「祇園祭り宵宮祭」
奈良きたまちの小さな神社です。
今年の宵宮では、きたまちのお店が出店します。
どうぞお楽しみに!そしてどうぞお越しくださいませ。
過去記事はこちら→2011年 2015年

◇7/15 18:00~ 正蓮寺「大日さん」
問合せ:0744-22-4001

◇7/16 20:00頃 鴨都波神社 夏祭り「すすき提灯献灯献灯行事
問合せ: 0745-62-2176

◇7/16 17:00~ 龍田神社風鎮祭
問合せ:0745-75-3163

◇7/16、7/17 10:00~ 天河大辨財天社例大祭」   
7/16 19:00〜宵宮祭 
7/17 10:00〜神楽奉納 採燈護摩 能楽奉納
問合わせ:0747-63-0558

◇7/17 17:00〜 法華寺蓮華会式  
本堂前の茅の輪をくぐり、夏の厄除け祈願をする法要。
2009年7月に訪れた様子はこちらです→
19:00〜法要、20:30頃まで。
問合せ:0742-33-2261

◇7/17 17:00~21:00 おふさ観音夏祭り
問合せ:0744-22-2212

◇7/17 笛吹神社(葛木坐火雷神社)「夏越祭」
問合せ:0745-62-5024

◇7/17 14:00〜「桃尾の滝開き」
問合せ:0743-63-1001

◇7/20 14:00〜 西大寺「饒益坊忌」
問合せ:0742-45-4700

◇7/23 15:00~16:00 西大寺「奥の院 地蔵会式」
問合せ:0742-45-4700

◇7/23  16:00~  伝香寺地蔵会 着せ替え法要  
裸のお地蔵さんとして知られる秘仏地蔵菩薩立像が本堂内で特別公開されます。衣の着せ替えは何よりの供えとして興福寺の妙法尼が母の菩提を弔うため1228年より始められました。
問合せ: 0742-22-1120

◇7/23、7/24  帯解寺子安地蔵会 
7/23のみ 19:00〜紅白の岩田帯を持って町中を練り歩き、本尊にその帯をお供えして安産や求子を祈願する岩田帯練供養が行われます。
7/23、24 19:30〜大法要厳修
本尊の子安地蔵は鎌倉時代の寄木造。(重要文化財)
問合せ:0742-61-3861

◇7/23 17:30~20:00 福智院地蔵盆夏祭り
問合せ:0742-22-1358
2009年7月に訪れた様子はこちらです→

◇7/23 18:00~20:00 十輪院地蔵盆
本堂の軒下に多数の提灯を吊るし堂内を照らします。
問合せ:0742-26-6635

◇7/23 14:00~ 當麻寺蓮華法会と写仏会
中将姫が當麻曼荼羅を織り上げた日に因み、曼荼羅完成を祝う行事。
中之坊写仏道場の當麻曼荼羅の前で、伝統の法会が営まれます。
美しい絵天井の下で、蓮華法会のゆるやかな声明・読経の声を聞きながら写仏をすることができます。
問合せ: 0745-48-2001

◇7/24 8:00~ 東大寺知足院「地蔵会 」
毎年7/24の朝に一般公開されるのみ。
8:00から1時間程の法要の後にお参りさせていただけます。
2009年の様子はこちら→

◇7/24 18:00~ 法隆寺東院地蔵会
伝法堂が特別開扉されて法要が行われます。
問合せ:0745-75-2555

◇7/24 13:00〜 元山上 千光寺「きゅうり加持」
問合せ: 0745-45-0652

◇7/28 東大寺「解除会げじょえ 
大仏様の前に茅草で作った約2mもの茅の輪が設けられ
東大寺の僧侶がこれをくぐって 
盧舎那仏に夏越しを祈る法要が行われる。
法要は8:00~9:00
茅の輪くぐりは8:00~、一般参拝者9:00〜15:00
問合せ:0742-22-5511
2014年の様子はこちら→ 

◇7/28 10:00〜11:00 円成寺「不動尊護摩供養」
問合せ:0742-93-0353

◇7/28 11:00〜12:00 元興寺「肘塚不動尊供養」
問合せ: 0742-23-1377

10:00〜祭典 13:00〜厄除祭
問合せ:0744-22-4960

◇7/30・7/31 綱越神社 「おんぱら祭」
7/30 16:30〜宵宮祭 7/31 10:00〜例祭 19:30〜奉納花火大会
問合せ:0744-42-6633

◇7/31 16:00~ 吉野神宮「茅の輪くぐり」
問合せ:0746-32-3088

◇7/31 19:00〜 高鴨神社夏越の大祓い
問合せ:0745-66-0609

2016年6月29日水曜日

7月のお出かけ情報①~ 秘宝秘仏公開


<<開催中のもの>>
◇〜7/31 談山神社秘仏談峯如意輪観音」8:30~16:30
談山神社に残る唯一の仏像。
問合せ:0744-49-0001 

◇〜8/16 喜光寺「宇賀神特別開帳」
問合せ:0742-45-4630

◇〜8/31 おふさ観音秘宝生き人形
問合せ:0744-22-221

◇〜8/31 安倍文殊院「金閣浮御堂 夏の寺宝展」
問合せ:0744-43-0002

◇〜11/30 9:00~16:00 松尾寺「日本唯一の舎人親王像公開」
問合せ:0743-53-5023

<<今月からの特別公開>>
◇7/1~7/18 9:00~16:00 
信貴山朝護孫子寺 「毘沙門天王」秘仏特別開扉 
問合せ:0745-72-2277
(例年7/5までの公開ですが今年に限り7/18まで開扉)

◇7/3 応現寺東鳴川観音講「木造不空羂索観音坐像」特別開帳

◇7/5 11:00頃~16:00 東大寺「俊乗堂」特別公開 
鎌倉時代に大仏殿などを復興した俊乗房重源上人のご命日に、
俊乗堂(元禄年間に公慶上人が重源上人の功を讃えるために建立)の
重源上人坐像(国宝)が一般公開されます。
問合せ: 0742-22-5511

◇7/5~7/12 9:30~17:30  東大寺「本坊襖絵特別公開」
今年は東大寺総合文化センター小ホールにて公開されます。
問合せ: 0742-22-5511

◇7/7 9:00~16:00 興福寺 「三重塔内陣」特別公開  
興福寺の弁才天は、窪弁才天と称し、弘法大師が天川の弁才天を勧請したと伝えられる。
三重塔内に安置してあるこの窪弁才天像をお祭りするため、
一年に一度法要が営まれこの日に内陣が拝観できます。
興福寺といえば五重塔が有名ですが、三重塔も。
南円堂西側に建ってる現在の塔は、鎌倉時代初期の再建で
内陣四方の板には、薬師如来、釈迦如来、阿弥陀如来、弥勒如来が
それぞれ千体ずつ描かれています。
問合せ:0742-22-7755

◇7/8 浄瑠璃寺三重塔内「薬師如来坐像」公開
問合せ:0774-76-2390

◇7/9 福応寺「板仏公開」
問合せ:0745-76-2001

◇7/10   9:00〜12:00 阿日寺「地獄絵図特別公開」
問合せ:0745-76-5561

◇7/15 10:00~ 正蓮寺「大日如来坐像公開」
「大日さん」祭典は18:00〜

◇7/16 當麻寺中之坊「導き観音ご開帳」
問合せ:0745-48-2001

◇7/23 伝香寺「地蔵菩薩衣更法要」特別公開
お地蔵さんの着せかえ法要は16:00〜
問合せ:0742-22-1120

◇7/24 東大寺知足院「地蔵菩薩像」特別公開 午前中のみ

◇7/24 18:00 法隆寺「伝法堂」特別開扉
問合せ: 0745-75-2555

2016年6月28日火曜日

東大寺境内散策*百日紅やホテイアオイ

久しぶりの「夕方散歩」♪
このところ、奈良の朝の素晴らしさをお伝えしたいと「朝散歩」ばかりでしたが、拝観時間を過ぎ人波が退いた後の静かな境内もまたいいものでした。
つい先日も合歓の花の開花の速さに驚いていたのでしたが、百日紅がもう咲いていました。

大仏殿裏や法華堂の前など、白い百日紅。
そして、西大門跡の「みとりゐ池」に、今年初めてホテイアオイが咲いているのを見つけました。去年までここに咲いていたっけ?それにホテイアオイって8月終わりから9月に咲くのでは??
 池の中の一部分にですが、群生しています。
::
拝観時間中の大仏殿参道周辺は身動きできないくらいの人出でしたが

夕方には亀や鹿がのんびりまったりの時間。


二月堂からの夕景も心に刻み、気持ちのほぐれる散策となりました。

2016年6月27日月曜日

茶農家の手弁当「ほがしわ弁当」を作る*

茶農家の手弁当「ほがしわ弁当」を作るワークショップに参加しました。
会場は、奈良市東部の田原地区にあるインド家庭料理のお店「vanam」さん。店主のacoさんは奈良倶楽部で開催したイベントにもお越しいただいたことがあり、お店に伺うのも楽しみに参加したのでした。
WS前にお店に着いて「本日のターリープレートランチ」をいただきました。
野菜たっぷり!素材の旨味がスパイスでより深くなって、何とも虜になる美味しさでした。
さて、ワークショップが始まりました。
馴染みのない名前の「ほがしわ弁当」とは・・・・?

昔、茶農家の畑仕事に欠かせなかったものが「けんずい」と呼ばれる軽食で、朴葉に炊きたてのごはんと具を包み込んだ「ほがしわ弁当」もそのひとつ。顔よりも大きな朴葉を使って藁で結んだ可愛らしいお弁当は、朴葉の清々しい香りがなんとも言えない初夏限定の里山のメニューです。
食べたことがないものは作れないでしょう・・・ということで、まずは講師の瀬戸山さんが作っておいてくださった「ほがしわ弁当」を一ついただきます。
朴葉の包みを開けると・・・蕗の佃煮、おじゃこ、梅干しがトッピングされたご飯が若葉にぎゅっと包み込まれて、これは美味しい!具はお好みで何でもいいそうで、きな粉(お砂糖入りの!)を入れる地域もあるのだそう。
 いただいた「ほがしわ弁当」にもご飯の下にきな粉がたっぷりでびっくり。
朴葉を持つ講師の瀬戸山さんは「東部地域おこし協力隊」のメンバーで、奈良市東部の里山の暮らしを紹介するフリーペーパー「su-toubuす・とうぶ」2号で「ほがしわ弁当」の特集記事を書かれています。
ワークショップでは、農家の方に取材された時の興味深い話などもお聞きしながら、では作ってみましょう!
朴葉と具と炊き立てのご飯を用意します。
朴葉2枚を十字に並べ、必ずアツアツのご飯を載せます。
この時期の若葉は香りが強く、炊き立てのご飯で葉が蒸されて、ご飯にも良い香りが移るのです。
好きな具をトッピング。ご飯に甘いきな粉の取り合わせが微妙ながらも、のっけてみました。(ちなみに、後ほど、きな粉のある方、ない方の食べ比べをしてみると、きな粉ありの方が味にバリエーションができて美味しかったです。)
福井県や富山県では、きな粉とご飯のみの 朴葉弁当があるらしく、きな粉の黄色が黄金色の稲穂と重なって、豊作を意味するのだそうです。
田原地区では「ほがしわ弁当」と言われていますが、「柏弁当」「朴葉弁当」などと言われる地域も。


ぎゅっとしっかり包んで、藁で結びます。
近頃では、結べるくらいの長さの藁の調達もむつかしいそうです。
 作ってから2時間後くらい、朴葉が蒸れた頃が食べごろとなります。

農繁期に、休憩時間に木の陰にみんなで座っておしゃべりをしながら、それぞれの「けんずい」を食べるのが何よりの楽しみだった里山の昔。
素朴で、どこか懐かしい里山の味「ほがしわ弁当」、朴葉が調達できれば、また作ってみたいです。

「インド家庭料理 vanam」
住所:奈良市矢田原町743
Tel:0742-81-0350
定休日/毎週月・水曜日
営業時間/11:00〜日没まで
※ディナーはご予約で承ります。
冬季土日祝営業
駐車7台分可能

2016年6月26日日曜日

奈良県美「藤城清治 光のメルヘン展」

展覧会鑑賞記が続きますが・・・奈良県立美術館で開催中の「藤城清治 光のメルヘン展」へ行ってきました。
約3ヶ月に渡っての長期開催、まだまだあると思っていたら、会期終了まであと一週間!大慌てで見に行ったのでした。
というのも、藤城清治さんの作品展は、作品数の多さもさることながら、作品に添えられたキャプションを一つずつ読むことも、ご本人からのメッセージを理解する大切な要素のように思うから、時間の余裕のある時に伺いたいと、中々出かけられずにいたのでした。
実はあまりメルヘンチックな作品が好きという訳ではないのですが、4年前の奈良での展覧会では3度も足を運んでいるし、サイン会にも出かけていて(ブログ内記事→)、藤城作品を目の前にするとかなり感動するのです。
それは今回も同じでした。やっぱり行ってよかった!

どうしてこんなに感動するのだろう?
それは作者の熱い想いが作品に込められているからかな・・・メッセージを感じるのと、大変な作業工程で作品が生まれていることへの尊敬の気持ちだったり。
4年前の奈良での展覧会で奈良の風景をデッサンされてらっしゃいましたが、今回はそのデッサンを元に新たに制作された影絵7点が出展されています。
「東大寺 二月堂」(このデッサンは過去記事に写真あり)
「法隆寺金堂 釈迦三尊像」絵葉書の写真では伝わりにくいですが、実際の作品はとても素晴らしくて感動しました。
この作品で初めて仏像を描かれたのだそうですが、この2年ほど手術を繰り返し、病気や痛みと闘いながら奈良のお寺を描いているうちに「どうしても仏像を光と影で描いてみたいという気持ちが強くこみあげてきた。病気と仏像に挑戦してゆくことが、命がけで病気と闘い、影絵と闘っているように、どこか通じると思えた」(キャプションより)そうです。

「法隆寺金堂 琵琶をひく天人」と「雪の室生寺」
(作品の写真は絵葉書より)
奈良の風景では「大神神社」も素晴らしかったです。
最新作の奈良をモチーフの作品は、メルヘンやファンタジーとは違った、命を削り魂を込めて描いた祈りの作品ではないかと思います。
また、大阪の街を描いた超大作や、東日本大震災の被災地を実際に訪れて描かれた作品の数々、特に「南三陸町防災対策庁舎」には胸を打つものがありました。
御年92歳を迎えて、なお精力的に創作活動を続けていらっしゃる藤城清治さん。会期があと一週間となりましたが、まだご覧になってらっしゃらないようでしたら、是非!生きる喜びにあふれた作品をご覧に足をお運びくださいませ。
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こちらのサイトで展覧会の様子がよくわかります。
また、7/2(土)13:30よりサイン会が行われます。詳細はこちら
「藤城清治 光のメルヘン展」公式HPはこちら
会期:7/3(日)まで
休館日:6/27(月)
開館時間:9:00~17:00(金土は19:00まで/入館は閉館の30分前まで

2016年6月25日土曜日

奈良博「和紙」展と「珠玉の仏教美術」展

奈良博の特別陳列「和紙ー近代和紙の誕生ー」展へ行ってきました。
昨年に開催された「和紙-文化財を支える日本の紙」展に次ぐ第2弾。
今回は、江戸時代までの日本の紙が明治時代に、高知県出身の吉井源太の手で技術改良され「近代和紙」に生まれ変わったその道のりを、江戸時代以前の品や関連資料とともに紹介されています。
豊臣秀吉朱印状(談山神社)~奈良博サイトより

最初に、江戸時代以前の手漉き紙に書かれた書状で、原料の種類によって紙質の違いなどが紹介されています。この中には秀吉の書状も。
次に、吉井源太の仕事を中心に近代和紙の誕生について紹介されていました。吉井は道具の開発を通じて、紙の生産量を一挙に数倍に上げることに成功します。彼が開発した非常に薄く破れにくい和紙は、1900年のパリ万博で賞を得るとともにタイプライター用原紙などとして、昭和40年代まで大量に海外に輸出されていたそうです。
そして、最後に文化財の修理・修復作業の様子が紹介されていました。
まず修復する文化財の紙質調査を行い、その成分と全く同じ原料で漉いた紙で修理をするという手順などが、実際に修理された文化財と共に展示されています。

地味ながらも、わかりやすい展示構成で、今回も楽しく和紙のことを知ることができました。また、地下のミュージアムショップでは和紙展関連グッズも充実しています。

そして、西新館をそのまま進んで「珠玉の仏教美術」展へ。
その中で、国宝の書跡2点~福島県・龍興寺の「一字蓮台法華経 巻第三」(平安時代)と長谷寺の「法華経一品経 神力品第二十一」(鎌倉時代)~が、大変素晴らしく美しくてうっとりと鑑賞してしまいました。
また「刺繡阿弥陀三尊来迎図」や「刺繡種子阿弥陀三尊像」「刺繡法然上人絵伝」など刺繍好きにはたまらない名品もたくさん出陳されていて、眼福なことでした。
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特別陳列「和紙ー近代和紙の誕生ー」展
会期:7/3(日)まで
会場:奈良国立博物館 西新館
休館日:毎週月曜日
開館時間:9:30~17:00 金曜日は19:00まで(入館は閉館の30分前まで)

2016年6月24日金曜日

東博「ほほえみの御仏―二つの半跏思惟像―」展

所用で東京へ出かけた帰りの僅かな時間に、奈良からお出ましの中宮寺の御仏さまにお会いしたいと、東博の「ほほえみの御仏ー二つの半跏思惟像ー」展に寄りました。
韓国の国宝・半跏思惟像中宮寺の半跏思惟像の二尊像だけの展示空間・・・極端にシンプルで、究極の美を追求すれば、これがベストな展示構成なのかもしれませんが・・・その一室のみの展示空間に、もう少し一工夫があればいいのにと、少々物足りなさを感じてしまいました。
(奈良に帰ってから鑑賞した、奈良博の「和紙」展も一室のみの展示空間でしたが、頭の中枢に、展示されている主品目のことがよく理解できるような濃密な構成になっていて、それと比べても惜しいなぁと思ったのでした。)
とはいえ、二尊像の均整のとれた美しさや優しい微笑みを浮かべるようすを間近に拝見できたこと、大きさもずいぶん違うことや360度、背中まで拝見できたことなど、充分堪能させていただきました。
その後、本館、平成館の常設展を楽しんだのですが……その中で、昨年東博が購入した8点が平成館に展示されていて、若冲、応挙、藤原定信など、錚々たる購入品の中に一点、チョガッポ(ポジャギ)があったのです!かなり驚きました。
左奥より「チョガッポ 石畳文様縫い合わせ(19~20世紀)」「吉野宮蒔絵書棚(18世紀)」「和漢朗詠集巻下断簡ー戊辰切(12世紀)」

円山応挙↑・伊藤若冲↓など眼福です。
余談ですが・・・このチョガッポのご由緒(直接韓国からの購入なのかとか)や購入金額や、今後どういう風な内容で展示されるのだろうとか・・・下世話なことですが、妄想膨らみまくりの東博でのひとときでした。
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「ほほえみの御仏ー二つの半跏思惟像ー」展
会期:7/10まで(会期中無休)
開催時間:9:30~20:00(入館は閉館の30分前まで)
会場:東京国立博物館 本館特別5室

2016年6月23日木曜日

春日大社監修のお弁当「春日彩膳」

JR東海「うまし うるわし 奈良」キャンペーンの「春日大社編」に合わせ、奈良や春日大社にちなんだ食材を使った、期間限定販売のお弁当「春日彩膳」。
複数のお客様から「とても美味しかったです」とお聞きし、東京からの帰りの新幹線で楽しみにいただきました。
パッケージもオシャレだし、箸袋は春日大社の巫女が着ける八枚襟や緋袴を模したデザイン。お箸は杉で作られています。
お弁当は、奈良県内で古くから食されてきた郷土料理や春日大社ゆかりの食材で構成されています。
中央は、煎り豆大豆とほうじ茶で炊いた「奈良茶飯」、彩り胡麻。
向かって左側は、上から、卵焼き・銀ひらす西京焼き・「大和肉鶏」のしんじょう・柿と人参のかき揚げ・春日大社に伝わる古式神饌の一つの「矢羽根れんこん」・春日大社社紋の藤にちなんだ「ごま豆腐 藤流し」。
向かって右側は、春日若宮おん祭が斎行される12月に奈良で食べる習慣の「のっぺい」。上から粟麩・大根・人参・牛蒡・六角里芋・のっぺい用の六方の厚揚げ(下段に追記あり)・絹さやなどが、彩りよく盛り付けられていて、大変美味しかったです。
お弁当は税込1200円、販売期間は12月上旬まで予定されています。
そして、お弁当に入っていたお品書きを春日大社の本社授与所に持参すると、記念品が進呈されるというのも嬉しいですね。(先着4000名様、無くなり次第終了)。
販売箇所は、東京、品川、新横浜、名古屋、京都、新大阪駅のJR東海お弁当売店で。歴史に包まれた古都奈良の伝統の味をぜひお楽しみ下さいませ。
::
追記>>
のっぺいに入っている厚揚げは、厚揚げではだめで、中身のないふにゃふにゃの六面体のお揚げで「大和揚げ」というものを使うのが正式だそうです。

2016年6月22日水曜日

睡蓮と蓮と合歓の花*

しばらくブログの更新を休んでいると、書き出す瞬間がうまく掴めないで
このままずーっと書けないような気がしなくもないので、今日はウォーミングアップのつもりで、お花の写真をブログアップ。
曇り空のした、奈良博→県美とはしごした道中に立ち寄った
氷室神社の鏡池には睡蓮の花がびっしりと咲いていて
奈良国立博物館の池にも蓮の花が気品ある姿で咲きほこり

少し遠回りした荒池のほとりにはもう合歓の花。
まだ6月なのに、もう花の盛りを過ぎているような感じでしたが、それでも大好きな花を今年も愛でることができ、ようやく調子を取り戻せたような・・・。
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実はパソコンをMacからWindowsに変えて、写真の取り込みやキーボードにまだ不慣れな状態が続いています。ブログにも書きたい事が溜まっているのですが、それはまた追々に書いていければと思っています。