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2014年12月17日水曜日

春日若宮おん祭2014*「遷幸の儀」と「暁祭」

12/17は春日若宮さまの特別な一日。
深夜0時に若宮本殿よりお旅所へお遷りになる遷幸の儀に始まり、暁祭、お渡り式、お旅所祭と続いて、23時にはまた本殿へとお還りになる還幸の儀で旅の一日が終わります。
今年一番の寒さに、直前まで雨も止まない冷え込んだ一日。
深夜に出かけるのをためらってしまいそうでしたが、厳かな神事、遷幸の儀を目的にご宿泊のお客様のリクエストで、今年も一緒に出かけることができました。

真っ暗な漆黒の闇の中、参道を二の鳥居まで歩いて行く道中
つい1時間程前まで霰のような雨が降っていたのに
見上げれば、降ってきそうなほどの満天の星が輝いています。
参道沿いの大木が枝を揺らし葉を風に乗せてざわめいている、その木々の合間からも星が煌めいて、春日の森が何とも神秘的な様相を見せ、もうそれだけでここに来られたことが奇跡のように感じられてしまう。

若宮さまを参道で待つ間も、星々の煌めきは一層光を増していきました。午前0時。すべての明かりが消された漆黒の浄闇の中に、遠く若宮社の方から聞こえる楽人達の道楽の音、神官達が発する警蹕みさぎの声。頭上に輝く大きなオリオンの星座と、火の粉の爆ぜる音、杉の葉の香り、若宮さまが通られたあとの沈香の甘い香り・・・。
厳しい寒さの中でしたが、今年も厳かで神秘的な神事を拝見させていただくことができました。

トップの画像は暁祭で撮った一枚。