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2014年8月8日金曜日

春日大社「第六十次 式年造替」のご案内

春日大社では、平成27・28年に「第六十次 式年造替」が行われます。
これは、20年に一度執り行われる社殿の修築大事業で
神さまがお鎮まりになる神殿や、御神宝などを新しく造り替えたり、ご修繕を行うことによって、御神威のさらに若々しく力強いご発揚を願うという、日本人固有の信仰に基づいて行われる儀式です。
春日大社では、奈良時代の創建以来 一度も途切れることなく、ほぼ20年毎にご造替をされてきました。
今回のご造替は、平成19年の一ノ鳥居より始まり、平成28年の御本社御本殿の正遷宮をもって完了となっています。
「御本社御本殿の正遷宮」…その大事業が、いよいよ来年〜再来年と行なわれるのです。
先日、観光事業者向けに「第六十次 式年造替」についての説明会がありました。パンフレットなどで、もうご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、奈良倶楽部通信でも少しまとめておきたいと思います。

<<御造替の日程>>
H27年 3/27 仮殿遷座祭(下遷宮)執行・・神様が御本殿から仮御殿の移殿にお還りになる日
H28年 11/6 本殿遷座祭(正遷宮)執行・・神様が再び御本殿にお還りになる日

<<御造替に伴う諸儀式で一般参加できるもの>>
そのうち印は旅行代理店経由で参加者を募集されるものです。

◆仮殿遷座祭(27年3/27)に伴う諸儀式
<御本殿特別参拝>前期:26年9/12~12/20と後期:27年1/8~3/20
普段非公開・参入禁止である東回廊に設けられた御蓋山遥拝所での参拝、後殿の公開など。(行事で参拝不可の日もあり)
<木作始式>27年3/1・・御殿の起工式
午前:若草山麓の末社・石荒神社前で荒神祓之儀
午後:御本殿前東庭にて釿始之儀
<御慶之舞楽>27年3/28
林檎の庭にて奉祝の舞楽が奉納されます。
<御神宝特別拝観>27年3/29〜4/5
「鹿島立御神影図」「鹿島立鉾」が拝観できます。
特に「鹿島立鉾」は、神様が奈良時代に鹿島からお遷りになられた時に、お伴の神官が捧持したと伝わる御鉾で、20年に一度しか参拝できない御神宝です。
<奉祝万燈籠>27年3/29〜3/31 (18:00~20:30)

◆御本殿ご修繕に伴う諸儀式
<国宝 御本殿特別公開>27年4/1〜5/31(行事で参拝不可の日もあり)
仮殿遷座祭後から修理開始までの期間に、通常非公開の御本殿が拝観でき、御仮殿の移殿へも参拝できます。
<本宮神社特別参拝>27年7月〜8月のうち20日間
禁足地である御蓋山の本宮神社へ、精進潔斎のうえ、特別参拝できます。参拝後、古式の饗膳が供されます。
<二之鳥居くぐり初め>27年11月
御造替に伴い、鳥居が塗り替えられ、祝祭が行なわれます。
<お砂持ち行事>28年10月のうち20日間
御本殿前に敷き詰めているお砂を入れ替えする行事。
御本殿の拝観も。内院は普段皇室の方のみ参拝になられる場所で、この期間のみ入ることが許されます。

◆本殿遷座祭(28年11/6)に伴う奉祝行事
盛大に行なわれる種々の奉祝行事ですが、それぞれの日程は現在のところ未定です。詳細は後日のお知らせになります。

春日大社「式年造替」についてはこちらを参照下さい。
また、奈良県観光キャンペーンのサイトのこちらでも詳しい情報が載せられています。
式年造替記念奉祝行事実行委員会のHPは近日中にオープン予定で、この奉祝行事の詳細や、今後新たに追加される行事などがご覧いただけます。(奈良倶楽部通信でも、またお知らせさせていただきます。)

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パンフレットに掲載の御本殿の写真
この写真を撮影されたのは平成7年の式年造替の時。神様が御本殿から仮殿に遷られて、いらっしゃらない時に撮影されたものです。
春日大社では、神様がいらっしゃる御本殿の写真は絶対にパンフレットなどに載せないとおっしゃってました。これは不用意にそのパンフを捨てることがあってはいけないからだそうです。
御本殿に掛けられたお御簾は代々皇后陛下から御奉納いただいているものだそうで、錦織の上に金箔が貼られた、大変豪華なものです。
来年春の「御本殿特別公開」や再来年秋の「お砂持ち行事」には、是非参拝したいと、今から大変楽しみにしているところです。