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2014年8月31日日曜日

ノルウェイ紀行⑦〜マイブレットの山荘とオスロへの道中

8/30の夜はヤンとマイブレットの山荘に宿泊。
オスロから西へ車で2時間程のところ、高原の別荘地にヤンとマイブレットの山荘があり、ここでも一泊させてもらいました。
ここに建つ ほとんどの別荘が同じような造り〜屋根には草が生え、山小屋風の建物〜なので、風景に統一感があって美しく感じます。

リビング、ダイニングが広くてベッドルームも3室。
3人の子供達がそれぞれ独立しているので、全員集合すると大家族になるヤン一家、時々ここへ集まって休暇をゆっくり過ごすのだそうです。
壁掛けもクッションもキリムのような雰囲気ですが、ノルウェイ独自の織物だそうです。すべておばあさんの手作り品だとか。

山荘に着いて、のんびり寛ぐ私達。
でもヤンは早速、晩ご飯の用意に取りかかってくれています。


野菜のオーブン焼きとローストポーク。
手際よく作られた料理の腕前は中々のものです。
温かなテーブルセッティングとともに楽しく美味しくいただきました。
翌朝は寒くて暖炉に火が入りましたが暖房はオイルヒーターが主です。
山荘に着く前に、携帯電話で自動的に暖房が入るようにセットできるようになっていました。
ところで、彼らの山荘のトイレは
水洗ではなく、このような木屑が置いてあって、使用後、上からかけるようになっています。木屑が臭いも吸い取り乾燥させて、そのまま置いておくと肥料に変わるので、庭に蒔いて処理をする、大変エコなシステムになっています。


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8/31 旅の7日目は山荘からオスロの自宅へと向かいました。
オスロへの道中に一ヶ所、立ち寄ったところは
昔、コバルトの鉱山だったところ。
今は廃鉱になって、公園やレストラン

コバルトの展示やコバルトを使った商品のお土産屋さん
美術館などの複合施設になっています。
美術館では、この辺りに住んでいた1900年頃の画家Kittelsenキッテルセンの特別展示をしていました。トロルなどの伝説を絵にした画家で、鉛筆画などがとてもよかったです。

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夕方、いよいよヤンとマイブレットの自宅に到着です。

オスロ郊外の住宅地。
静かな環境の中に建つこの家にこれから3泊お世話になるのです。
マイブレットの家にホームステイしながら、いよいよ旅の最終章
ノルウェイの首都オスロを明日から巡ります。 (続く)

ノルウェイ紀行⑥〜フィヨルドの山小屋から長距離ドライブ

8/30 旅の6日目。
ガイランゲルフィヨルドの山小屋を出発して、マイブレットとヤン夫妻の所有する山小屋へと長距離ドライブをしました。
海抜0mのガイランゲルの船着き場から海抜1500mの山頂まで
途中の見晴し台から船着き場を見下ろすと、こんな感じ↓
よくこんな道を登ってきたものです。
この坂はトロール坂といい、ヘアピンカーブの登り坂は世界で最も面白いドライブ体験の一つに数えられているそうです。

ほぼ山頂の見晴し台からは、同じ標高の向こうの山に氷河が見えます。

氷河をバックに記念撮影。それにしても・・・
ここまで自転車で登って来たツワモノもいて!
そして、こんな所にもお土産屋さんがあって、孫へのプレゼントを買っちゃったり。
もう、何だか自然のスケール感が日本と違いすぎて「凄い凄い!」を連発していましたが・・・。
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お昼頃には山の景色から高原の景色へ。
ところで道路の両側に延々と棒が立っているのですが、これは雪で埋まった冬にここが道路だとわかるために立てられているのだそうです。

途中、スターヴ教会といわれる木造様式の教会にも寄りました。
北ヨーロッパ独特の建築様式で11〜12世紀の最盛期には1000棟以上もあったのですが、現在は28棟しか残されていないそうです。
教会内部も素晴らしいものでした。(写真撮影はOKでした)


 天井画↑
この教会のあるところは、ちょっとした観光地になるので、周りにはお土産屋さんやミニマーケットなどもあって、久しぶりに賑やかな風景に接した感じでした。
この一画に超有名なパン屋さんがあり、そこでランチを。
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ここまでの写真をご覧いただいてもわかるように、道路にも観光地にも余分な看板や標識がなく、ものすごくシンプルです。
反対に、注意喚起の看板もないので、気をつけないと大事故を起こすこともあります。特に外国人には、禁止事項や危険とかの看板がないので、毎年不慮の事故が起こるそうです。
ヤンに聞いた話では、「ノルウェイは信頼の国」(←この言葉はベルゲンでマイブリットの甥っ子からも聞いた)だから、国民は自然の驚異に対して自己責任で注意を負うべきと信頼されているそうなのです。
そして、もっとびっくりしたのは・・・
ノルウェイではハイキングや山歩きが盛んですが、特にハイキングコースや山道が定まっていないということ。
山歩きの人は、他人に迷惑をかけない限り、国立公園でも他人の土地でも自由に入ってキャンプもしてよい。だから、特定の山歩きのコースはなく、各人が、地図とコンパスを持ってきちんと計画を立てていれば、自由に山を歩くことが出来るというのです。
外国人などが、山歩きをしていて、道がわからず困っているそうですが、元々道などないのだそうです。
また、山岳協会設置の山小屋が国内には500程あり、山小屋から山小屋へと歩くコースも人気で、山岳協会員ならだれでも自由に予約無しでも山小屋を利用でき、置いてある食料も自由に使って、その分の代金を置いていくそうです。山歩きをする人の信頼と連帯で運営されているというのもすごいですね。
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そんな話を車の中で聞きながら(あ、私は英語の聞き取り能力も話す力もなくて、ヤンやマイブレットとの会話はすべて夫の通訳で。)道中、夫をまるで自動翻訳機のように酷使していましたが、おかげさまで普通では聞けないようなことも聞くことができました。でも、これらの話は全てヤンから聞いた話で、夫も完璧に訳せているかどうかはわかりませんが・・・。
そして、夕方にようやく彼らの別荘に到着したのでした。(続く)


2014年8月30日土曜日

ノルウェイ紀行⑤〜絶景、絶景また絶景!ガイランゲルフィヨルドへ*

8/29 旅の5日目
ベルゲンを車で出発してフェリーも2回乗って、ほぼ一日かけてガイランゲルと言うところへ。道中、車窓からもフェリーからも見えるフィヨルドの景色の素晴らしいこと!
旅を終えて帰国してから一番思い出すのは、この2日間に出会った絶景ばかり。風景写真が延々と続きますが、どうぞお付き合い下さい。
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まずは、最初のフェリーのカフェでのパンケーキ。
ノルウェイのフェリーのパンケーキは美味しいと有名だそう。甘すぎるくらいでしたが、美味しいと評判というのもわかる気がします。
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車で走りながら眺めた風景は、のんびりした田園風景や
空、山、海の蒼い色。
木立の美しい川辺り。
急流。
水の豊富なノルウエィのエネルギーはほとんど水力発電で、原発は一基も無し。羨ましい限りです。

時々、こんな風な出会い。
遠くに見える万年雪。

一瞬、ここはアルプスの山かな?と思うような光景も。

でも切り立ったフィヨルドの山々や、水深が深いので、内陸奥地のフィヨルドまで大型客船が運航しているのを見ると、ああすごいなぁと。
美しい風景に心から癒されてのドライブ。
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さて、ここから2回目のフェリーに乗船です。今日の目的地ガイランゲルまでの約1時間半の船旅は、フィヨルドの2000m級の山々が狭い渓谷にそそり立って、絶景、絶景また絶景!という景観でした。





次々に目の前に現れる峡谷を見ながら、のんびりと船旅を楽しんでいましたが、ここで下の写真にご注目!

断崖絶壁のような山肌の途中に家が見えます!
このような一軒家や、数軒の集落が結構あって、今でも人が住んでいる様子。移動手段は何? よく見ると海辺から高い家まで、鎖の梯子がかけてある!
そして他地域へはカヌーや小舟で移動!
聞けば、ほとんどの家はもう使われていないそうですが、サマーハウスとして使われているのもあるそうです。このような場所に住むという厳しさもさることながら、孤独に打ち克つ精神力にも驚きました。

そろそろガイランゲルへ近づいてきました。
小さな村ですが、夏のシーズンには世界中から70万人の旅行者が訪れるそうで、私達は船着き場のある村から車でまた山の上へ。
(下の写真の左側の山の中腹辺り)
そこに点在する山小屋で一泊します。
インフォメーションセンターのある山小屋にはレストランも併設されていて、ここで夕食をいただきました。
いつものことですが、夫は魚料理を一皿、私はスープを一皿オーダーして二人でシェアしていただきます。(外国では一皿の量が多くて、これでちょうど!そして物価の高いノルウェイでは、これで二人で8000円くらいと言う高額に節約せざるを得ません。)

山小屋は二段ベッドの部屋が二部屋。小さなキッチンとダイニング、シャワールームが備えてあって、快適でした。
翌日の朝食は、買ってきたもので。
山で食べる朝ご飯は手をかけていなくても美味しかったです!
宿泊した山小屋からインフォメーション小屋を見下ろして。

山の斜面には山羊たち。
朝食後、出発してこの日は夕方までロングドライブして
ヤンとマイブレットの山の別荘へ向かいます。
出発早々、展望台のあるところから、ガイランゲルの船着き場を見下ろし、右側の山の中腹には宿泊した山小屋が見えました。
まだまだ続く・・・*