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2013年3月7日木曜日

飯田むつみさんの『茶がゆを食す会』

奈良の伝統食「茶がゆ」をもっと手軽に食べてほしい
レストランでいただくような、かしこまった茶がゆでなく
日常の食べ物としての茶がゆをもっと知ってほしい
普段の茶がゆを次の世代にも伝えていきたい・・・そのような思いから『茶がゆを食す会』を数年前から開催されている飯田むつみさん。

東大寺の塔頭に生まれ、毎朝 茶がゆを食べ親しんでこられた
飯田むつみさんの『茶がゆを食す会』。
茶がゆにまつわるお話も興味深く、作り方も実演して下さいます。
前の晩から、お鍋に洗い米と茶袋にいれた粉茶を分量の水に浸しておいて、翌朝に火を入れるだけ。つい大袈裟に考えていたのですが、実はとても簡単に作れるものだということを知りました。
こちらが8分炊きくらいのお米の様子↑
お水取りに参籠する練行衆が、毎晩の下堂のあとに「ごぼう」と呼ばれる茶がゆを食べて一日の疲れを癒されると聞きますが、その「ごぼう」を炊いている時に、この8分炊きの状態で一旦笊に上げたものを「げちゃ」と言うそうです。下堂の後にもう少し火を入れて供されるのだそうですが、その日の お腹のようすによって「今日は”げちゃ”を多い目に」とか「”ごぼ”(粥汁の方。”ごぼう”は話し言葉では”ごぼ”と言います)を多い目に」などと言われると・・・。
そのような「お水取り」のこぼれ話もお話しして下さいました。

お米がふわーっと膨らんだ状態になったら出来上がり。↑
『茶がゆを食す会』主催者の菅原さんの心のこもったおもてなし料理とともにいただきまーす。
茶がゆはお腹の芯からじんわりと温まって、とても身体に優しい食べ物だなと実感しました。とても美味しかったです。
菅原邸の室礼がまた素敵でした。(目が泳いでばかりでした)
季節感あふれる「お水取り」のお軸は清水公照師の作品ですね。

トップの画像、飯田むつみさんと右端の男性が菅原さんのご主人様。

★☆ここでちょっとお知らせです★☆★☆
菅原さんのご主人様 すがわらてつおさんは、岩手県のご出身で、宮沢賢治と同じ高校・大学というご縁もあり、宮沢賢治の作品を岩手方言で朗読する、震災支援チャリティ活動に取り組んでらっしゃいます。
3/10には奈良県立図書情報館で(13:30~15:00)→申込先
4/10には国際奈良学セミナーハウスで(14:00~)→申込先
それぞれ講演会を催されます。
どちらも、飯田むつみさんの、祈りの楽器フランスシターの調べにのせて、岩手方言で賢治の世界を紡ぎます。入場料は2000円。
純益はユネスコ協会を通じて被災地教育事業へ寄付されます。
お時間のある方、是非どうぞよろしくお願いいたします。

そして来年1月の話になりますが、奈良倶楽部でも飯田むつみさんに
「茶がゆの会」をして頂く予定です。どうぞお楽しみにー♫

さて、この茶がゆに関連してもう一つお知らせが・・・
昨年修二会参籠50回目の童子を努められた野村さん直伝の茶がゆ「ごぼう」がいただける機会があります。詳細は明日のブログで・・・続く♫