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2012年8月17日金曜日

大神神社で「祓の詞」を写典*

大学時代の先輩が日帰りで奈良に遊びにこられて、一度行きたかった
大神神社と石上神宮に案内してほしいとリクエストがありました。

まずは石上神宮へ。
まだ朝早かったので、朝陽が緑深い木立に輝いて、ここが清浄な別世界
だと知らしめてくれるよう。この景色を見て、参道に行き着くまでに
感激してくれる先輩に案内人の私はちょっと鼻高々だったり。
気持ち良く参拝して少し散策。

山の辺の道を桜井方面に1分程歩くと蓮池があって
大きな花の蓮が咲いていました。

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その後、大神神社へ向かいます。
こちらでも「参道に漂う気配が違うような気がする」と
拝殿に行くまでに感激してくれる先輩。
せっかく大神神社にきたので、私はいつものごとくご祈祷を受けることに。・・・実は3年程前に家族が大病をして入院中に摂社の狭井神社で
何度かご祈祷を受けて病状回復を祈念したことがあり
以来 病気平癒後は、大神神社の方で、特に何も無くても時々ご祈祷を授けて頂きながらお詣りさせて頂いているのです。
こうすることによって、心身が浄められるような・・・
そんな気持ちになれる、私にとっては大事なひとときなのです。
先輩にもその雰囲気を味わってもらえればという気持ちもあったのですが、一緒に拝殿で参拝でき、厳かで神妙な雰囲気も感じてもらえたようでよかったです。
先輩は、最初「ご祈祷」という言葉に馴染みが無くて怪しい新興宗教をイメージすると言っていたのですが、最後には「普通に生活の中に神仏を敬う暮らしがあるのが奈良らしいね」と、そんな感想を抱かれたようでした。

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さて、前振りが諸々長くなりましたが
この後、二人で「写典」体験をしました。
以前から、時間のある時に一度体験したいなぁと思っていたのですが
先輩と訪れた真夏の炎天下の日には、外を歩くよりは神社の中で過ごした方がゆっくりできて、まさに「写典」日和な一日^^

では「写典」について
大神神社のサイトを参照しながらちょっと説明致します++

「写典」とは、神さまのことを記した「祓の詞」を心をこめて精読し
浄書することです。「祓の詞」には次の三種があります。
「小祓」…祓詞・鎮魂詞(字数 約120字)
「大祓」…大祓詞   (字数 約800字)
「中祓」…常申中祓詞 (字数 約350字)

まず受付けで申込みをして (初穂料:1回につき2000円)
写典一式 (説明書・手本・用紙)をいただき
写典を行なう「 勅使殿」(奈良県指定文化財)へ向かいます。
「勅使殿」は拝殿の南側にあり、拝殿を通る前に三ツ鳥居近くで参拝させて頂けました。

書写する所要時間ですが「小祓」のみで30分弱、「小祓」と「中祓」まで写典して約1時間でした。私達はここで写典を終えて、続きは自宅で行なおうと用紙を持って帰りましたが、「大祓」まで書き終えると2時間はかかるようです。
こちら↑が「手本」です。これを写典するのですが、最初は慣れなくて すごく時間がかかり、そのうちにようやく筆も滑らかに・・・。
むつかしい漢字ばかりで、詞の意味もわからなかったのですが
ちゃんと「説明書」がついているので読み方も意味もわかってくると
写典しているのが楽しくなってくるから不思議なものです。

時間のない人は最初から持ち帰って、自宅で写典をして郵送してもいいのですが、こちらで写典を終えると拝殿にて金色の御幣を神前にお納めして参拝させていただけますので、できれば三輪山の麓で静かに少しの時間を過ごしてみるのもいいと思います。

※12/16〜2/6までの間は「写典」ができませんのでご注意下さい。
また年末年始や神社諸行事により場所等変更になる場合もありです。

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長い時間を大神神社の中で過ごした私達。
この後、狭井神社と久延彦神社にもお詣りして
最後はやっぱりこちらでこの景色!
後ろを振り返ればご神体山の三輪山も!

初めてみる大和三山に歓声を上げる大感激の先輩。
喜んで頂けて何より、ご案内した甲斐があったというものですね。