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2012年4月19日木曜日

アートディレクター横井紘一 高島屋の仕事/横井紘一 絵画展

昨年秋に急逝された横井紘一さんの回顧展が
大阪高島屋東別館で開催されています。
 (会期は4/24まで。日曜日休館)

もう12年も前のことですが
奈良倶楽部でカフェとギャラリーを始めた頃に
当時、奈良町でまちづくりに関わってらっしゃった横井さんに
「奈良町物語」と同じように、きたまち界隈を描いた作品をお借りして
「きたまち物語」展を開催させていただいたことがあります。

その頃は、まだ「きたまち」の知名度も低く
地元奈良の方々に「きたまち」の良さをもっと知ってもらって
散策してもらうためにも ぶらっと入りやすいカフェやギャラリーが
必要なのでは・・と始めた奈良倶楽部のカフェ&ギャラリー。


2000年にスタートした当初
横井さんには作品展の開催という形で大変お世話になりました。

横井さんの感性が捉えた「きたまち」界隈の風景や風物。
「筆が走る」という表現がぴったりの勢いある作品ばかりでしたが

私が購入した作品(下段に写真掲載しています)と奈良倶楽部のHPに
掲載された作品(こちらのページの2000年11月のところに掲載)以外
ほとんどが忘却の彼方で、いつかまた拝見できればと思っていました。

今回の高島屋東別館での回顧展では
美大卒業後にグラフィックデザイナーとして入社した高島屋で
百貨店広告の一時代を築かれた多彩な仕事ぶりを拝見でき

また絵画展の方では、「きたまち物語」の作品はなかったのですが
晩年の仕事場であった信州の大自然や、生涯の住まいであった奈良への
熱い想いが結実した作品などに触れることができました。

横井さんの一周忌にあたる今年の11月には
奈良で奈良を描いた作品展が開催されるようですので、その時に
横井さんの「きたまち物語」に再会できることを心待ちにしています。

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今回の会場である高島屋東別館は美しい建物でした。
でもどこかで見たことがあるなぁ・・・と思ったら
「カーネーション」で心斎橋の百貨店として登場していたのですって!

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そしてこちらが奈良倶楽部ギャラリーでの作品展で
私が購入した横井さんの作品です。

サインには「手貝門」と入っていますが
転害門の歴史と風格が何気ない筆致の中にさらりと表現されていて
お気に入りの一枚なのです。