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2011年5月14日土曜日

花に寄り添う*

朝一番、仕事の前に館内を見て回る。
お花がいつも新鮮であるように
小さなところに目を配りながらの時間も大事なひととき。

昨夕、挿したばかりのアスチルベの花。
窓から差し込む朝日にきらりと輝いて、挿し花であっても
一番美しい一瞬を感じることができて朝から幸せなこと。

ここ数日の奈良倶楽部はというと・・・
お客さまが二組限定だったり貸し切りだったりというような状況で。
でも有り難いことに お客さまから「ゆっくりできて落ち着いていて、心がとても安らぎました」と嬉しいお言葉をいただくことが多く、こういう宿屋冥利に尽きる幸せを味わえるのですから、まんざら今の状況も悪くはないのです。

「奈良倶楽部がしっとりと落ち着いていて素敵」とおっしゃっていただけるのも「花の力」というのが一つあるように思えます。勿論、生けている花々が一番美しく見えるようにいつも気を配っている私という存在もあるとは思いますが、花や緑が本来が持つ力に随分助けられているのも確かです。

今朝チェックアウトされたお客さまは屋久島からお越しのO様。
奈良が大好きで年に2回は訪れているというOさん。
昨年「いきいき」に連載された清川妙先生の随筆の中で
奈良倶楽部を知って下さって、それ以来2度目のご利用です。
 ご遠方から軽々とお越しいただけるだけでも有り難いことなのに
「ここに泊まるとほっとするの」なんて嬉しい言葉もかけて下さる。

一人旅の男性は、先週末から市内のゲストハウスに泊まって、5泊目の最後の夜を奈良倶楽部でと。旅行前の情報収集にこのブログが役に立って、一度泊まってみたかったのですって。ありがとうございます。

そしてご家族の介護で昨年は奈良旅ができずに一年ぶりのM様。
3泊とも晩ご飯を「きたまち」のお店で楽しんでこられてすっかり「きたまち」通に。その中の一軒のお店では地元住民さんに「ひょっとしてお泊まりは奈良倶楽部?」と明察されたのだとか。後程その地元住民さんから聞いた話では「洗練されているのに親しみやすく好奇心旺盛な第一印象を受け、こんな方は奈良倶楽部にお泊りなのかもと思って声をかけたの」ですって。ふ〜ん、そうなんだ。なんか喜ばせてくれるじゃないの。こっそり誉めていただいたことだけれど、せっかくだからここにも書いておこう。

最後は手前味噌な話になってしまいましたが
居心地のいい奈良倶楽部の雰囲気を形づくっている一つに「花の力」も大きいと、そしてそういう雰囲気を楽しんで下さるお客さまが集って下さるのだなぁと。
徒然とそんなことを思いながら、有り難いことと感謝の気持ちで仕事に向かっています。