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2011年4月4日月曜日

ささやかなことでも・・・*

時々いただく、お客さまからのお手紙・・・。
つい先日届いたお葉書は
地震の2日前にチェックアウトされた青森県八戸市のお客さまから
「家族4人みな無事です」の嬉しいお知らせでした。

あの日から3週間、ほんの少しだけ気持ちが落ち着かれた頃でしょうか。私共にまで気をつけていただき、とても有り難く嬉しかったです。

お元気な声も聞きたくて、どうしようか迷ったのですが
思い切ってお電話をしてみました。
気の利いたことも言えず励ましになったかどうかわかりませんが
気にかけている人がいる・・ということは
私もお葉書をいただいて嬉しかったし、
お電話してきっとそれは伝わったのではないかと感じました。
(地震直後にかつてお世話したアメリカと韓国の留学生から
メールをもらった私は、その気持ちがとても嬉しかったので)

この電話で勇気が出て、心配していた名取市の方にもかけてみました。
お家が高台にあって津波の被害には遭わなかったとのこと。
ご無事でよかったです。ずっと気にしていたのでほっとしました。

その後、もう少し勇気を出して、裏磐梯で営業されている
先輩ペンションの「森のゴリラ」さんにもお電話してみました。
夏までの予約は全てキャンセルという厳しい現状・・・。
「7月いっぱいまで原発で避難される方々を受け入れることにした。
儲けは何もないけれど、自分達も何か役に立つならと思って・・・」
何も慰める言葉も言えず、力になれないのですが
「電話してくれてありがとう。気にかけてもらってるということが一番励みになるよ」と言って下さるのです。

お電話した方々は自宅は被災はしたけれどそこに住めるという状況でしたので、色々考えた末に、ほっと一息ほっこりできるような甘いものを送らせていただこうと思いました。
おやつは、急を要する食べ物ではないし、食べなくても困らない。
でも無かったらいつかはきっと息が詰まるかもしれないし
ほっと一息つけるのに無くてはならないもの。
(旅行もそう!そして今は何だかそういうものがとても大切に思えるのです。)
奈良の銘菓でほっこりしていただければ嬉しいです。

本当にささやかなことですが、
今日は勇気を出して一歩行動してみました。
これも八戸のお客さまがお葉書を書いて下さったからこそ。
お気持ち、ありがとうございました。

そしてもう一つのささやかなこと。
「奈良倶楽部としてできること」

3月11日以降にご予約いただいた方の宿泊費の一部(5%)を
GW終了まで貯めて、どこかすぐに役立つところへ寄付すること。
募金箱ならぬ募金袋を作って、毎日そこに入れていく。
お客さまにも、チェックアウト時にご説明しますと
「泊まった甲斐がありました」と喜んでいただけ
私達も日々の中で細々とですが
気持ちを被災された方々に寄せていくことができ
また有効な募金先を探すことによって
被災地で今必要なことは何だろうと絶えず考えることができる。
我ながら一石三鳥なことと自己満足しながら有言実行していきます。