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2010年12月1日水曜日

大安寺へ*


お休みを取っていた11月最後の日。休日はあちこち
「祈りの回廊〜秘宝秘仏特別開帳」巡りを楽しんでいるメグラーな私。
でも、観光シーズンと重なる時期に特別開帳されるところが多いので
中々思うようには廻れなくて、とりあえず11/30で終了の特別開帳のどこかに行こうと「特別開帳カレンダー」を見てみると、今まで拝観していないのは、大安寺の「十一面観音立像」だけだったのです。我ながらすごい。で、迷わず大安寺へGO!
(あ、當麻寺「中之坊絵天井」 もまだだけど、これはあの時ちらっと見たから良しとして)

聖徳太子に起源を持つとされる大安寺。
平城遷都とともに現在の地に移転して、今年遷寺1300年を迎えます。
奈良時代は菩提僊那など海外から来日した僧侶の多くが居住し
当時は国際交流の拠点としても隆盛を極めた、南都七大寺の一つです。

ご本尊 十一面観音立像は、癌封じのご本尊として日々祈願が込められ
こちらのお寺も今は癌封じの寺として、多くの参拝者が訪れています。
晩秋の昼下がり、訪れる人もまばらな境内にて
隆盛を誇り栄華を極めた往時の姿を想い浮かべて佇んでみる。

本堂の中はストーブに火が入り、一面に並べられた座布団の様子に
どこか檀家寺のような親しみやすさも感じたり。

収蔵庫の中の仏さまの前には3色のガーベラの花が
コーラルオレンジ、シェルピンク、アイボリーという色の取り合わせで
供えられていて、そこに人の手になる意志と温かみを感じたり。
秘仏十一面観音像はすぐ傍までいってお参りをさせていただける。
華美な姿ではないけれど優しいお顔立ちの仏さま。

お寺全体が何だかほっこりできるような不思議な空間。ここが天平時代と繋がっているかつての大寺と思えばこそだろうか。

秋の秘仏開帳は毎年行われていますが(10/1~11/30)
今年は遷寺1300年記念ということで、記念の散華が付いていました。




そして、大安寺の南側には
鎮守の森という雰囲気の中に
風格あるというか古びたお社があって。
ここが、石清水八幡宮の元社とされるという看板を見て
その歴史にちょっと驚く。

何でも、大安寺の鎮守として九州の宇佐八幡から八幡神を勧請し
ここに石清水八幡宮と称したという歴史を持っているのです。


ちょっとゾクっとするような不思議な気が漂う神社。
色々調べてみると面白そうな気がするので
またゆっくりと来てみましょう。